タロットカードの神秘性

タロットカードと遊戯

 タロットカードの神秘性は、最初から付与されていたわけではありません。歴史の中で、タロットの解釈が変わっていったのです。

 タロットカードに関する記述が見られる最も古い資料は、イタリアのフェラーラの領主「エステ家」の帳簿です。そこには、1442年の日付で「トリオンフィ」のカードを購入したと記されています。別の日付にも類似の記述がいくつか記されていることから、15世紀半ばにはタロットカードがイタリアにおいて存在していたと考えられます。

 当時のタロットカードは、画家によって描かれた絵のついた、もっぱらゲーム用のものでした。現在とは違って絵柄や枚数が確定していなかったと考えられています。その後、木版画による量産品がヨーロッパ全土に普及すると、タロットカードを使った賭け事が横行し、治安を乱したといわれています。つまり、当時のタロットカードはあくまでも遊戯用と考えられており、現在のような神秘主義的要素は希薄だったようなのです。

マルセイユ版タロット

 現存する最古のタロットカードは、「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」と呼ばれるものです。1484年という日付が入っており、「悪魔」と「塔」のカードが抜けています。

 18世紀になると「マルセイユ版タロット」と呼ばれるものが出てきます。これは、当時のタロットの生産地だったマルセイユにちなんだ命名です。この「マルセイユ版タロット」は、現在のものとほぼ同じ絵柄と枚数だったようです。タロットが占いに用いられるようになったのも、この当時だと思われます。

 占いに使われるようになると、タロットには神秘的な力があると考えられ始めたようです。つまり、タロットの神秘性は、この当時に付与されたもののようです。特に、エジプト起源説を唱えたクール・ド・ジェブランの影響力が大きかったみたいですね。

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